あいちラーニング推進事業

愛知県教育委員会より『あいちラーニング推進事業』の西三東地区主管校(令和2・3年度)に指定されました。

 本校は『協働的な学びの中で生徒の主体性を育てる』という研究テーマを掲げ、「主体的に学び続ける力」「意見を発信する力」の育成を目指し、授業改善に取り組んでいます。
 令和2年度の取組は次のとおりです。
・「あいちラーニング推進委員会」を立ち上げ、今後の取組についての
 検討
・名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授 柴田好章先生にご指導を
 依頼し、校内研修「協働的な学びについて」を実施
・柴田教授のチーム(学生を含む)と授業研究を実施し、情報交換
・各教科で、特にICTを活用した授業改善の研究と研究授業の実施
・視聴覚教室を、アクティブ・ラーニングルーム(ALR)に改修
・全県を対象とした公開授業(感染状況により中止)

令和3年度
「コミュニケーション英語Ⅲ」研究授業(3年生)

令和3年6月8日(火)3限に英語科の研究授業がありました。この授業は『THE EFFECTS OF SUBSTANCES IN FOOD(食べ物に含まれる物質の影響)』と題して、生徒が各自でインターネットを利用して物質の影響を調べ、それをポスターにし、英語で発表するというものです。10時間ほどの取組です。(時間は多少増減があります)
1時間目【INTRODUCTION】 
 活動の目標を説明します。そして自分が担当する物質(5種の中から1つ)を決めます。
2~3時間目【RESERCH】
 BYODを利用し、物質を調べます。Worksheetに記入しながらプレゼン原稿も考えます。
4~5時間目【MANUSCRIPT WRITING】
 プレゼン原稿作成
5~6時間目【POSTER】
 ポスターの見本やポスターセッションの動画を見せ、イメージ作り。
 自分の発表したい内容をポスターにまとめます。
7時間目【SHARE1 THE SAME SUBSTANCE】
 同じ物質を選んだ者が集まり、リサーチ結果をシェアします。
 Speakingの練習をします。その際BYODによる撮影。フィードバックし改善。
8時間目【SHARE2 THE DIFFERENT SUBSTANCES】
 違う物質を選んだ者が集まり、実際に発表しあいます。BYODによる撮影、
 ロイロノートで教科担当に動画を提出します。
9時間目【OPEN SESSION】
 武道場にて発表。可動式ホワイトボードを10枚設置。そのホワイトボード
 にポスターを貼り、集まってくれた生徒にプレゼンをします。
 プレゼンを聞いた生徒はコメントを付箋に書いて、ポスターに貼ります。
10時間目【REFLECTION】
 活動の振り返りと自己評価

「世界史B」研究授業(2年生)

6月10日(木)7限目に、世界史Bの研究授業が行われました。この授業は『古代ローマ史の復習』と題して、一見問題を解いているだけのようですが、「問いかけから、習った内容を総動員して考える」ことにより「歴史の全体像」をつかむこと、「資料の読み取り」と「自分の言葉で表現する」ことを目標にしています。
1つめはセンター試験や共通テストでよく出る正誤問題。何がどう誤りなのか考え発表します。2つめは問題作成。ある歴史語句が答えとなるような問題を自分で作り、発表します。3つめは資料読み取り問題と歴史的出来事の意味や影響を資料を参考にしながら自分の言葉で表現します。
 担当教諭は、生徒の発言をそのままタブレットに書き込み、プロジェクターに映し出します。生徒同士の相談は最小限にして、スライドで共有する形をとりました。
 単元のまとめとしての授業でもありますが、生徒はこの単元に該当するプリントや教科書を開きながら、自分でまとめ直すという頭フル回転の大忙しの授業だったようです。

「化学基礎」研究授業(2年生)

6月18日(金)2限目に、化学基礎の研究授業が行われました。この授業はイオン結晶について「結晶構造は何によって決まるのか?」という問いかけから始まりました。イオン結晶の立体構造や構成粒子の配列構造を学ぶ授業です。陽イオンと陰イオンの数の比が1:1である時、陽イオンと陰イオンの大きさが違うと、イオン結晶の構造はどのように変わっていくのか?生徒たちは、隣同士ペアとなって、陽イオンが大中小と変化すると結晶構造がどうなるか想像し、実際にホワイトボードに描きます。それを写真に撮って、ロイロノートで提出します。皆の写真を見比べながら、生徒たちは陽イオンの大きさによって配位数が変化していくことに気づきます。そこで新たな問いかけ。配位数が変化する限界はどこにあるのだろう?最終的に“限界半径比”(陽イオンと陰イオンの半径の比)によって、結晶構造も変化していくことを学び、授業は終わりました。授業の振り返りもロイロノートのアンケートに答える形でした。